■中間決算発表会社説明会(2000.10.17)

中間決算発表会社説明会(2000.10.17)に参加された、コンテンツパートナー(この際勝手に任命)2人(SEI1992さんとmonex2001さん)からの報告書です。

先日公開したβ版レポートを元に、monex2001さんが修正、加筆してくれました。感謝感謝。
またお世話になるよん。

ここからレポート

2000年10月17日(火)15:35〜16:50 マネックス会社説明会(東証アローズ) まず、東証アローズの開場は15:00〜
会場の入り口で参加表・名刺を渡し、紙パックのお茶受け取りました。

<monex2001> しっしぶい・・・。

定員の150人の会場の座席も開演時間が迫るにつれて満席になり、更に会場にに入り きれない人達の為に、別のブースに追加席を設けられ、カメラ中継にての開催。 この中継用のテレビカメラの他に、スカパー放送用のテレビカメラも設置されていま した。 予定開演時刻の15:30を少し過ぎたところで、マネックス側の 経営陣が登場です。

<monex2001> パチパチパチッ♪

会社側出席者は松本大CEO(最高経営責任者)、牧野紀子CFO(最高財務責任者)の二 人、それに司会者が一人です。

<SEI1992> 松本社長の印象…とても親しみやすいお兄さんというカンジ。
質疑応答 の中でも時々、笑いがあり、飾らないざっくばらんとした姿勢にとても好感を持ちました。

<まねたろう> 私も行ってみたかったよ。

社長はずっこけることもなく、無事壇上に到着。


<まねたろう> これは従来からの記者発表の慣例に習ったものと思われる。

<monex2001> しかし実際は話の最中で焦ってコップをひっくり返したり、マイクに手をぶつけたりと、四苦八苦の松本CEO。逆にそれが好感をもてるのであった・・ ・。

中間決算説明会資料をつつがなく発表。

<まねたろう> ここで使われた資料はMONEXのホームページで閲覧、ダウンロードができるので、参照されたい。とてもグラフィカルなので、発表資料を作る仕事をしている人も必見だ。

それでは気になる質疑応答

※質疑応答は、メモを元にパートナー自らが文章におこしてくれたもので、彼らの私見が入っている場合がありますが、内容的には発表の場で話されたものと思われて差し支えないと思います。


Q.(読売新聞記者) 顧客の属性を教えてください。

A.属性にも色々あるが、給与所得者が多い。30才以上が17%、60才以上が6%。

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Q.(個人投資家A) 損益分岐点はどこでしょうか?

A.証券会社の慣習で、次期の収益予想は公表しないと言うものがある為に、ここで通期での具体的な数字は公表しません。

<monex2001> その慣習を変えるのがマネックスだと期待してたのに・・・。

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Q. (個人投資家A) E*トレードの10月中手数料100円キャンペーン、そして11月から3ヶ月間800円〜の手数料など、マネックスのユーザーを奪おうという意図が非常に強いところですが、仮にマネックスで同じキャンペーンをした場合、顧客の獲得にどれだけ貢献できるか。
また、そのようなマネックスとしてのウリをどのように出していくのか。

A. (ちょっと苦笑いを浮かべながら).
まず、同様のキャンペーンをした場合ですが・・・困りましたね。
E*トレの発表では注文件数で30%、約定件数では38%の増加があったようですが、マネックスでは顧客層の違い等々の様々なファクターを考えた場合、その数字以上もしくはそれ以上の効果が期待できると思います(あくまで推測でキチントシュミレーションしたわけではありません)。
しかし、これはあくまでキャンペーンであり、慎重に見極めたいところです。50万円以下の手数料が800円、それ以上は0.16%という数字に関しては、弊社の1件当たり約定金額の約80万円ですと、1280円ですか。これは弊社と同程度もしくは、成り行きの1000円の方が安くなるわけですね。
今後のオンライン証券会社の中での差別化は難しい所ですが、弊社ではインターネットの注文が98%以上を占めるわけで、HPの使い勝手の向上、カスタマサービスの充実等の地味ではありますが、クライアントに一番近い部分の充実を図っていく方針であります。
手数料の動向という意味では注目していますが、対抗して100円にするというつもりはありません。ただ、今後手数料を下げると言うことは重要なファクターであることは認識しています。

<monex2001> 手数料の動向という意味では確かに注目しているが、E*トレードに真っ向から対抗して、手数料一律100円にするというつもりはないという意図が見えました。

<まねたろう> 今後、手数料の引き下げが考えられると言うことは、MONEXでの少額投資をしている人にとって、いいニュースだと思います。

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Q.投信の差別化として、どういったことを考えているか?

A.株式の客が圧倒的に多いが、投信のみの客が、株式と投信を両方やっている人よりも多い。投信のポイントとして、イイ商品を提供していくこと。

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Q.(個人投資家B) 今ある設備はリースにて運用されているようですが、その全てを買い上げにした場合、どのくらいの費用になるのでしょうか。 また、それをリースにしている理由は、動き易さという意味でしょうか。

A. 金額としては、資料にあるリース額を元に5年間で計算すると、おおよその数字がわかると思います。 リースにて運用している理由は、自己資本規制の関係上、これが適切であると認識しています。 現在、弊社の自己資本比率は1500%です。これらの設備を固定資産として計上してまうとこの自己資本比率の数値低下を招いてしまう為に、リースとする事で経費として計上しています。当然、動き易さと言う意味もあります。

<monex2001> 固定資産として計上する必要がないので、管理上の問題や、税金が安く済む等の事が理由であると思っていました。それ以外にこんな問題もあったんですね!

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Q.(東洋経済記者) 役員の報酬が去年より、倍になっていますが?

A.(松本さん、予想外の質問にちょこっと慌てています・・・。)
前年度の役員報酬について、10月まではただ働きでしたが、前年度役員報酬としているのは私の役員報酬のみです。        
今年度上期の分については監査役などの関係で増えています。ちなみに、前年度の役員報酬額は500万円。今年度上期は1027万円を計上しています。

<monex2001> ちなみに、前年度の役員報酬額は500万円。今年度上期は1027万円を計上しています。

Q.(東洋経済記者) 普通は、1桁ないしは2桁大きい数字だと思うのですが・・・。

A.そうかも知れませんが、まだまだ赤字会社ですから、それよりも使うべきところがあります。

<monex2001> これには笑いと、さすがだという頷きがありました。

<まねたろう> えらい!と思いました。役員報酬に関してあまり知識がなかった私にとって、ちょっと勉強になった。

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Q.(個人投資家C) 今後ミニ株を扱う予定はないのでしょうか。

A.以前はミニ株の扱いをする上で規制上、配当で得た米やみかん(笑)を投資家が売却するまで保管し、売却の際にそれを売り、現金化したものを還元するって言う規制があったようです。
この規制が緩和された事で、実現が可能になりそうとのこと。 また、顧客層などを考えた場合や、また同様の意見が非常に多いという事を考えると、実現しないといけないサービスのひとつと認識されているようでした。 HP上で、正式に発表する事は決定まで出来ませんが、実現するであろうサービスとの位置づけで良いとおっしゃっていました。

<monex2001> 最早、具体的な実現手段の検討をしている時期と思われます。

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Q.(個人投資家D) 夜間取引についての進捗状況を教えてください。

A.ホームページ上での発表の通り、来年1月を目処に準備を進めています。 現在はPTS(私設取引)に該当するかどうかの判断について、当局からの回答待ちの状態です。ここで該当するという判断がなされた場合には、PTSとしての申請準備は既に出来てるので問題なく、該当しない場合は申請無しにすぐにサービスインが可能です。 来年1月と発表しておりますが、これはかなり余裕を持った数字です。また、サービス方法については、弊社と投資家共のリスクを最小限に抑えることを前提に考え、弊社顧客間取引のみによる終値一本取引とします。 基本的には、東証が夜間取引を行ってもらうのがリスクの面でも一番安全で、そちらがスタートすれば、乗り入れたいのですが、弊社も東証の会員として他会員との兼ね合いももありますので、現在の所どうなるかは未定です。

<monex2001> 東証の夜間取引はオールド型の証券会社達の影響で見送りムードがあります。ネット証券には逆風です。

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Q.(個人投資家E) 現在のサーバー設備で対応し得る、最大顧客数はどのくらいですか。またハッカーやクラッカーに対するセキュリティー対策はどのようにとっていますか。

A.目論見書の通り、現在の設備で30万口座をキャパとしています。 しかし、実際世の中の技術進歩を考えるに、これは少なく見積もった値で、処理能力はこれ以上であると認識し、最低が30万口座の処理能力である、という言い方が適切ではないかと思います。 また、バックボーンになるインターネットへの接続部分の太さは100Mbps×2本でこれは想像以上の非常に太いものです。 今後、稼働口座が急増し、設備の増設の必要性が出てきたときには、一極集中ではなく、分散型のデータセンターを構築する事を考えています。 具体的にここで、ハッカー対策を言ってしまうと、セキュリティーに問題があるので言いませんが、インターネットに関して、日本ではトップクラスのIIJの協力をいただいて、取り組んでいますので、セキュリティーの対策は万全であると考えています。

<monex2001>  インターネット技術の最先端を行く、また基幹プロバイダーであるIIJの協力を受けられる事は、マネックスにとって非常に大きな価値があるのです。

<まねたろう> ネットワークに関してIIJの力を借りることができると言うことは、非常に頼りになる。
なんてったって、インターネットイニシアチブジャパンだもんね。

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この後、SEIさんは松本社長にサインをもらいに行ったそうです。以下はSEIさんのレポートの引用です。

私「サインをもらっていいですか?ダメですか?」(と【eに挑む】を出す)
社長(驚いて、はにかみながら)「名前だけでいいですか?」といいながら、サインを英語でしてくれた。(俺も有名になったものよのぉ…。)